STELLA

好きが君だけで溢れかえるまで

2020振り返り

こんにちはこんばんは。

 

 

 

2020年が超速で過ぎ去ろうとしていますねえ。1年早すぎワロタ。なんか地味に色々行ってはいたので振り返っていこうかと思います。

 

 

1月

舞台 LIFE RESET?

狂った井澤さんがマジで最高すぎて高まりだった。銃撃った後、難聴なってあー!あー!言ってんのマジで天才すぎん?

 

舞台 Starry☆Sky

もう全然記憶ねえな、、壁に映される古谷大和さんがおもろすぎた記憶しかないわ、、、

 

舞台 Starry☆Sky リリイベ

これも1mmも記憶にないっすわ、、、

 

ミュージカル フランケンシュタイン

健やかな柿澤勇人も、気が狂ってる柿澤勇人も、病んでる柿澤勇人も、全部まとめて抱きしめる加藤和樹。それはもはや母。

 

2月

THE RAMPAGE RMPGツアー 静岡

最高のライブだったよ、、幻の4公演に行けて良かった。でもやっぱり衣装は微妙だったと思うよ()

 

PRINCE OF LEGEND 貴族降臨 完成披露試写会

スタンド最前花道目の前ってやっぱり最高だったと思うんよね、、ファンサもめちゃくちゃ貰ったし、まこつのダンスあんな近くで見れるなんてな、、、最高の集いでした。

 

舞台 艶漢 第4夜

水劇をちゃんと表現しててすごー!!となった。

 

音楽劇 黒と白

無料招待で行ったけど、それですら行ったことを後悔した。タダより高いもんはない。

 

舞台 カレイドスコープ

らゔ・吉谷さん。吉谷さんのワンシチュ、本当に最高だった。芝居うまい人しかおらんかったしすげえ舞台だった。

 

THE RAMPAGE RMPGツアー 東京(中止)

前日に中止発表でマジでしんどすぎた。

 

 

3月

ぴゅぱミュイベ

推しがいるイベなのになぜか友達に招待されて行った(笑)わたしを見つけた時の動揺が面白すぎたのでそこだけ映像欲しい(?)

 

THE RAMPAGE 無観客ライブ(配信)

ZIP!でINVISIBLE LOVE初披露の後に無観客ライブだったんだよなあ。「お客さんがいないと寂しい」って言う言葉が全てだったし、やっぱりらんぺちゃんは天才なんだよなあ。

 

暁のバッキャロー

東京タワーが出来たのかすら覚えていない。

 

4月

RE:CLAIM(中止)

おれたちのRE:VOLVER続編が、、、、

 

THE RAMPAGE RMPGツアー 埼玉(中止)

かなしい

 

 

5月

THE RAMPAGE RMPGツアー 新潟(中止)

かなしい

 

KING vs KING (中止)

MA55IVEが、、見たかった、、、

 

6月

GENERATIONSツアー 名古屋(中止)

れおちゃんのオタクしたかった、、

 

7月

LIVE×ONLINE THE RAMPAGE(配信)

エンターテインメントが復活した!!!「配信」というものに期待していなかったけど、らんぺちゃんたちの想いがバチバチに伝わってきて、配信でも想いを届けることって可能なんだなと思った。

 

私がモテてどうすんだ 舞台挨拶(ライビュ)

ライビュだけとはいえ舞台挨拶4回回しキツいっす!!!(笑)まあわたしは仕事があったので2回しか行ってないのですが、、、

 

LIVE YEAH!! vol.2(配信)

やっぱりらんぺちゃんって最高♩

 

DHCシークレットライブ(配信)

購入者抽選でのシークレットライブでしたね。INTO THE LIGHT初披露で沸いちゃったな

 

私がモテてどうすんだ 舞台挨拶

ほぼ6ヶ月ぶりにほくちゃんに会えた、、、6ヶ月ぶりのほくちゃんも最高だった、、、

 

8月

舞台 ヒプノシスマイク track2

思ってたより楽しかった!チケ代18000円なだけあるなって感じで金かかってた(そこ)

 

9月

LIVE×ONLINE THE RAMPAGE(配信)

幻の4公演、RMPGツアーの再演!再演と言ってもセトリも少し変えてたし、ツアーに参加しててもしてなくても楽しめるライブでした。「配信ならではの演出」が見えてきた公演。

 

舞台 黑世界

末満〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!

 

10月

LIVE×ONLINE Halloween(配信)

THE RAMPAGE × FANTASTICS × BALLISTIK:BOYZという、らんぺちゃんが一番お兄さんなライブ。ハロウィンでしか見れない組み合わせがあったり、見所満載でこれまた最高なライブだったな

 

11月

6 from HiGH&LOW THE WORSTオンライントークイベント(配信)

キャストと一緒に1話を見よう♩っていうイベントだったけど、キャストずっと喋っとってドラマの内容は全く入ってこん(笑)幼馴染6人仲良しになって良かったなあ

 

劇団四季 オペラ座の怪人

ハーーーーーー最高が過ぎますよ。オペラ座大好きなので久しぶりにまた観れて最高でした、、東京公演終わるまでにまた絶対行きたい、、、

 

12月

柿原徹也10th Anniversary Live from Tokyo

やっぱりお前は最高だよ、、、なんなんだよ、、、、10年かあ、と感慨深くもなり、昔の映像でバカ泣きし、そこそこ席は遠かったのにピンポイントでファンサしてくるのに爆笑し、柿原徹也とわたしたちの関係性はきっとこれからもずっと変わんねえんだろうな〜と思ったライブ。

 

6 from HiGH&LOW THE WORST オンライントークイベント(配信)

キャストと一緒に最終回を見よう♩なイベント。壱馬と森崎ウィン君が普通に会話してるの不思議な感じだった。

 

LIVE×ONLINE THE RAMPAGE(配信)

これまでのLIVE×ONLINEからまたガラッと変わったライブ。バラード始まりだったり、ストーリー調の演出だったり、武者修行のリバイバルだったり、常に最高を更新していくRAMPAGEさん、やはり天才である。

 

MY PRAYER発売記念オンラインミーグリ

いやまさか当たるとは思わんかったわよ、、、16人vs1人でのZoomミーグリ。2020年最後にほくちゃんとお話できて最高でした♩しかしZoomの画面で16人を瞬時に認識するの無理すぎて半分くらいしか見えてなかった()

 

これから

LIVE×ONLINE COUNTDOWN(配信)

EXILE TRIBEでのカウントダウンライブ!楽しみだなあ〜♩

 

 

 

いやあ、2020年は本当に色々大変な年でしたね。来年はEXILE TRIBEドームツアーもあるんだけど、年末の状況を見るとどうなるかわからないですしね。

でもやっぱ2020年はらぶ・どり〜む・はぴねすはすげえよってことを何度も感じたので、去年LDHにハマって良かった〜!!と思います。ありがとう、吉野北人さん。2020年は突然神谷健太さんのリアコにもなりました。でも結婚したいのはRIKUさんです(?)RAMPAGEと出会えて良かったな〜と思うし、それを本人たちに伝えられたのが本当に良かったですね。らぶ・どり〜む・はぴねすに感謝。

2021年もらぶとどり〜むとはぴねすを大切にして生きましょう。ちなみにクソ舞台のことはもう勝手に殺しました。お疲れ様でした。

 

 

 

枯れない花が散るまで〜黑世界 日和の章〜

こんにちはこんばんは。

 

 

 

たいへん遅くなりましたが黑世界 日和の章についてです。

雨下の章についてはこちら。

例によってネタバレしかありません。

 

 

 

 

 

 

 

 

第一話「家族ごっこ」作:末満健一

雨降るクランでシルベチカを探すリリー。そこへ来る紫蘭と竜胆。繰り返されるLILIUMの台詞。「紫蘭、竜胆、どうしてこのクランにはずっと雨が降っているの?」「何を言っている、雨などもう止んだ。お前が終わらせたからだ。」クランで友達たちを殺してしまった罪に苛まれるリリー。その永遠に消えない罪と共にリリーはまた旅に出る。

小さな村でリリーはエルマーとその娘ラッカ、そしてその遠い親戚であるノクという3人の家族に出会う。リリーはしばらくその家族と過ごすことになる。5歳のラッカと色々なことを話し、手を繋ぎ眠り、散歩に出かけ、そんな日々が続き5年の月日が経っていた。ラッカはいつの日からかリリーがパパと結婚したらいい、と言い出すようになり、リリーのことを「ママ」と呼ぶようになっていた。そんな4人の擬似家族は突然終わりを迎える。

エルマーはかつて血盟議会の優秀な議員だった。その優秀さ故、今でもエルマーの復帰を求む声も多かった。しかしエルマーが復帰すると困る派閥もいた。それこそエルマーを殺して永遠に復帰させないようにするくらいには。彼らはエルマーの家へ押し入り、エルマーを殺そうとした。彼らを守るためリリーは盾となり殺されるが、永遠の命を持つため生き返る。そして血盟議会の者たちを次々と噛みイニシアチブで自分自身を殺させた。生き返ったリリー、そしてその後の惨劇を目の当たりに呆然とするエルマー達。返り血を浴びて真っ赤になったリリーは、その場から逃げ出すのだった。

 

初っ端からしんどすぎる。本当に末満は何なんだ()

エルマー達家族を守りたいという気持ちからあの時と似たようなことを繰り返してしまってイマジナリー紫蘭と竜胆に責められるの、本当にリリーが永遠に赦されない罪を背負っていると自ら感じているのが現れてますね。リリーはずっとあの瞬間に囚われている。

 

第二話「青い薔薇の教会」作:葛木英

とある村でリリーは教会の神父様を助ける。そしてリリーはその教会で寝泊まりすることとなる。教会には神父様とモスカータという男がいた。その教会の中庭にはモスカータが育てたという青い薔薇が咲き誇っていた。

神父様にはルイーザという妹がいた。かつてその青い薔薇はルイーザが世話をしていた。しかしルイーザは繭期の吸血種に殺されてしまった。ルイーザが手入れをしていた青い薔薇は主を失い枯れ果ててしまった。

モスカータはある日リリーに話をする。「自分は吸血種で繭期の頃にルイーザを殺した。繭期の自分は狂っていた。だからその罰を受けるためにここに来た。」と。しかし、神父様は「自分は神父だ。神父は罰を与えるものではなく赦すものだ。でも今到底赦すことなど出来ない。だから私が赦せるまでそばに居ろ。そしてあの青い薔薇を咲かせ」と言ったのだ。5年かけモスカータは青い薔薇を咲かせた。神父様はモスカータに笑顔で接するようになっていた。

モスカータは自分の犯した罪は到底赦されるものではなく、神父様が自分を赦せるわけがないと思っている。でも神父様は罰を与えてくれない。そこで、モスカータは自分を疎ましく思っている村の人たちの前で「自分がルイーザを殺した。私に罰を与えよ。」と宣言する。「ルイーザを殺した吸血種がのうのうと生きているなんて赦せない!殺せ!」と激昂する村人たちに神父様は笑う。「なぜあなた方が彼を赦せないのか、私が赦すと言っているのに関係ない皆さんが赦せないなんておかしな話だ、赦せるのも赦せないのも、罰するも罰しないも私だけの権利だ。罰せられるためではなく、いつか赦されるために生きてほしい」と言いモスカータを逃がす。

2人の罪と罰の話を聞き、自分の永遠の罪について考えるリリー。「自分が赦されるはずがない。償い切れない罪を背負っている。赦されるとしても、赦してくれるみんなはもうどこにもいない。この命で償うこともできない。」そんなリリーに神父は「誰も赦してくれる人がいないのならあなた自身があなたを赦すしかない。自分自身を赦すことを諦めないでください、この世界には青い薔薇だって咲くんですから。」と声をかける。

 

神父様が三好大貴さんなんですが何の因果ですか、、、。代役に三好さん選んだの誰ですか、、、。罪を犯したシャドを演じた彼が、到底赦せない罪を赦すことを諦めない役を演じるって何なんですか、、、。

「赦すのも赦さないのも、罰するも罰しないも私だけの権利だ」という台詞は昨今の諸々を反映しているようでグッときますね。


第三話「静かな村の賑やかなふたり」作:岩井勇気

とある村へと続く森の道でリリーはとある男性と会う。彼は「この森を抜けてきたのかい?この森には恐ろしく危険な伝説の吸血種が住んでいると言われている。遭遇しなかったなんて君はラッキーだね!」と言う。その男と別れしばらくすると、今度は女性とぶつかってしまう。その際手を切ってしまったリリーが、その女性に手当しないと!と無理やり手を取られ、傷が治っていく瞬間を見られてしまう。女性はリリーのことを言い伝えの吸血種だと勘違いする。女性の叫び声に駆けつける先ほどの男性。彼らは恋人同士だった。彼らの村に伝わる吸血種の伝説は実際とはかなり異なっているものだった。

・吸血種は頭の中で仲間と連絡が取れる

・森の吸血種は5〜20人いる

・吸血種はニンニクが苦手

・吸血種は黒いマントで裏地がツルツルした赤い生地 マントの中にはワイシャツにベスト、マントの器用に襟を立ててる、中にはワイシャツの襟がカーテンみたいになってるものもある

・マントの中からコウモリがバサバサっと出てくるけど、野生のコウモリだから出ていったら帰ってこない

・鼻が鷲鼻

・年老いた吸血種は自分のことを吾輩と言う

・寝る時は長細い六角形の棺桶で寝る

等々、、

 

出たぞ!トンチキTRUMP!()

歌唱力の無駄遣いすぎたし、くそくそおもろだし、突然終わるしでしたね(笑)リリーが楽しそうで何よりでした。


第四話「血と記憶」作:末満健一

ヴラド機関の追っ手により坑道へと追い込まれるリリー。そこはヴァンパイアハンター、ガヴィが仕掛けた爆弾であちこちが崩れていた。その中を逃げるリリー。出口はどこも塞がれていたが、爆弾により開けた出口を見つけた。しかしそこには人影があった。

そこにいたのはかつて「家族ごっこ」をしていたラッカ、そしてノク。ラッカは「ずっとあなたを探していた。もう一度会いたくて。だからヴラド機関に入ったの。ヴラド機関に入ればいつかママに会えるかもしれない。あたしも一緒に逃げるわ。ママは大切な家族だから。」と話す。それに対してリリーは永遠の命に縛られているから家族にはなれない、と答える。

そこに現れ、ラッカに銃を突きつけ人質としてリリーを捕らえようとするガヴィ。「あたしの命は永遠ではないけれど、あの日の思い出は永遠よ。だからこんな奴に汚されるわけにはいかない。」と逆にガヴィを殺してしまうラッカ。その返り血を浴びた手でリリーを抱きしめようとしたその時、リリーはラッカを噛んだ。そして、イニシアチブでラッカがリリーと出会った記憶を消してしまった。「私と出会いさえしなければ彼女を縛り付けることはなかった。最初から出会ってはいけなかったのよ。」と。

爆弾により崩れ落ちる坑道。ラッカの頭上に岩が振り注ごうとしていたその時、リリーはラッカを坑道の出口へと突き飛ばした。さらにノクをも襲う岩。リリーはノクを庇おうと彼の上に覆いかぶさった。しかし、少女である体がそれに耐えきれるはずもなく、ノクと共に潰されてしまった。リリーは原型を留めないほどに潰されたまま生きていた。岩に押しつぶされうまく再生できなかったが、リリーの血液が地下水脈へと流れ、河口へ。その血液を媒介にリリーは再生し始めた。

その再生の中でノクの血が混ざり死んだはずのノクの意識がリリーの中に入り込んでいた。そこでノクは語る。「ラッカにとってあんたと過ごした日々はかけがえのないものだったんだ。頼むから思い出を返してやってくれ。」と。

この血と記憶は永遠の中に。

 

まず、再生するリリーの動きがすごい。本当に肉が蠢いている。もはや恐怖さえ感じるほど。

いやしかし本当にウゥッ、、、となる。ラッカはあの日の思い出を生きがいにして死にものぐるいで生きてきたんだろうな。そんなラッカの想いも、それをずっと傍で見守ってきたノクの想いも、そしてリリーの想いも、全部が少しずつ交わらないのよね。

リリーは自分で自分に色々な罪を与えて生きている。


第五話「二本の鎖」作:来楽零

リリーは、アントニーとフィロという繭期の吸血種のカップルに出会う。彼らはクランへ行く前日に駆け落ちして、それからずっと2人で暮らしているという。

ある日、繭期の具合が良くないアントニーはリリーに打ち明ける。フィロはお嬢様で、自分は仕えていた。でもどうしてもフィロが好きで、決して届かない星のような存在である彼女を、その星をこの手に落としたい、と願い、フィロを噛んで自分を愛するように、とイニシアチブをかけた、と。

フィロはそれを知っていた。フィロはアントニーがかけたイニシアチブは意味がない、とリリーに話す。彼女はそれよりもずっと前からアントニーのことが好きで、アントニーが身分違いの恋から離れないように彼を噛み「ずっと私と一緒にいて」というイニシアチブをかけていたのだった。

アントニーはイニシアチブでフィロに自分を愛させている罪の意識で苦しんでいる。でもどうしてもそのイニシアチブを解くことができない。フィロはアントニーが繭期を抜けたら自分への想いは恋ではなかったと気付いてしまうかもしれない。でもイニシアチブがあるから離れることはできない。

2人はお互いがお互いを縛り付けながらこれからも生きていって、死ぬんだろう。

 

メリバ?になるんですかね?お互い好きなんだけど、お互いイニシアチブという鎖に繋がれてすれ違ってるんだよなあ。途中チェリーが「引くわ〜」と言うんだけどそれな〜〜〜となる()でも、お互い歪んだ愛なんだけど、真っ直ぐな愛なんだよな。


第六話「百年の孤独」作:末満健一

リリーとラッカ、ノクが再会してから100年後。130歳となったラッカは過去を語る。あの坑道から生き延びた後、ラッカは不死者を捕えられなかった責任を取り、ヴラド機関を辞め実家のある村に帰ってきていた。色々なことがあったけど満ち足りた時を過ごした、と思う。しかしひとつだけ心にぽっかりと穴が空いている。あの坑道でノクだけではなく大切な何かを失ったのだが、それが何か思い出せない。なくした欠片はどこにも見つからず空虚だけが残っているが、それを探し続けている。

ラッカの元を訪れるリリー。久しぶり、と声をかけるが、会ったことがある気はするがどうしても思い出せない。思い出せないけど、こうして会える日をずっと待っていた気がする、と。ラッカに思い出を返すリリー。「ずっと手を繋いでいてって約束守ってくれてありがとう。孤独に負けないで、永遠に負けないで、ずっと大好きよ、ママ」と言いその命を終えるラッカ。

そこにノクの意識が戻ってくる。彼と一緒にラッカを見届けた。やっぱり出会うべきではなかった、出会わなければノクは死ななかったし、ラッカとノクは一緒に過ごすことが出来た、と話すリリーに、出会ったことがすべてなんだ、あなたの中のラッカをなかったことにしてほしくない、あなたは俺たちにとって大切な家族だった、枯れない花がいつか散ることができますように、あなたにも思い出を、記憶のずっと奥底に閉じ込めてあったあなたに、とノクは歌を捧げる。少女純潔。

なくしたものを探し続け、それを取り戻すために再びソフィを探す旅に出るリリー。悠久の時を彷徨い続ける。この両の手が死に届くその日まで。

 

タイトルの百年の孤独はラッカのことかしらね。ラッカは周りに恵まれていたし孤独ではなかったけど、大切な思い出がなくなってしまってそれが孤独だったんだろうな。最期に思い出を返してもらえて良かったな。

そして、ここで少女純潔はずるすぎる。リリーの心の奥底に閉まってあった思い出がそれなんだもんな、、、。

 

 

総括

全編通して朴璐美さんが本当にすごすぎる。5歳から130歳まで何の違和感もなく演じられ、それにプラス吸血種の青年まで、、朴璐美の有効活用すぎるわ、、、。

雨下がリリーがずっと純潔であって、人との出会いで「永遠」や「時間」や「感情」たるものを知っていく時間だったけど、日和はリリーの赦されざる罪とどう向き合うか、という感じでしたね。どんなことがあってもリリーを「家族」と呼んでくれて、手を差し伸べていてくれた人たちがいたことがリリーの救いとなれていれば良いな。

 

 

 

 

 

永遠の旅路の途中で〜黑世界 雨下の章〜

こんにちはこんばんは。

 

 

黑世界 雨下の章 感想等諸々です。

ネタバレありありのありなのでご注意ください。というかネタバレしかないです。

 

日和の章についてはこちら。

 

 

 

 

 

 

「雨下の章」だけにずっと雨が降っている。まるであのクランみたいだね。

 

 

登場人物の名前覚えられない問題が発生したので名前が出てこない人がいます。すみません。

そして劇場で1回観ただけなので記憶がないです。27日に配信見る予定なので何かあれば追記します。

 

 


第一話「イデアの闖入者」作:末満健一

リリーの繭期の妄想から始まる。
リリーが目覚めると、越繭して家に帰っている。出迎えてくれる父と母。「クランでの思い出を聞かせて」と言われ、楽しそうにかつての仲間たちのことを歌うリリー。スノウは…一番の親友…だった…。
リリーが都合よく作り出した妄想から現実に引き戻す、これまたリリーの幻覚である女性。そしてリリーは例のクランでの出来事を思い出す。
幻覚と話をしているリリーは幻覚に「あなたチェリーに似てるわね」と話す。そして幻覚はチェリーと名乗ることになる。
そして、闖入者。シュカと名乗る男。実はヴラド機関に狙われていたリリーを助けていた。「我は守護者なり、と言いたいところだが私はただ傍観者だ」と話し、リリーのこれからの旅路をただただ見ている。

 

リリーのあの絶叫、ここで見れるとは思わなかった。しかし何度見てもあのシーンはキツい。

幻覚のチェリー、本当にチェリーと同じ喋り方をしている。リリーとチェリー、不死者とダンピール。どこかで見覚えがある構図ですね、、、。

ヴラド機関がリリーを追っているということはやっぱりソフィもヴラド機関に監視されているんですかね。

シュカ、フラ家みたい(というかゲルハルト様みたい)な髪型だったけど関係あるんかな。さすがに関係ないか。

 

第二話「ついでいくもの、こえていくこと」作:宮沢龍生

大雨の中、三日三晩歩き続けリリーはとある街へ辿り着く。宿を求めて街を彷徨うがどこもダメでついに街の端まで来てしまった。そこにあったボロボロの家。さすがにここには誰も住んでいないだろうと入り込むが、そこには人が住んでいた。出ていこうとするが倒れてしまうリリー。そんなリリーを宿屋に運んでくれたホオズキ親方とその弟子。彼らは壊れてしまった石橋を作る職人だった。
橋の完成を見届けるのにそこに留まるリリー。ある夜、親方はリリーに昔話をする。「自分はかつてヴァンパイアハンターだった。多くの吸血種を殺した。自分は潜入が得意なヴァンパイアハンターだった。そこでつくたくさんの嘘が嫌になって、人の嘘を見破れるようになったのさ」と。
橋の完成直前に大雨。そして弟子が橋桁に取り残され上から石が降ってくるその時、親方が弟子を助け自分が石の下敷きになってしまう。完成直前だった橋も崩れてしまった。瀕死の親方は「橋はどうだ」と聞く。リリーは「橋は完成した」と優しい嘘をつき、親方はそのまま息を引き取った。

親方が遺した技術書を元に弟子は5年かけて橋を完成させ、リリーはその橋を一番に渡りまた旅に出るのだった。

 

親方、、、親方めちゃくちゃよかった、、、。親方はリリーの嘘がきっとわかっていただろうけど、気付かない振りをして死んでいったんだろうなあ。ホオズキ花言葉は「偽り」「ごまかし」ですもんね。優しい嘘に優しいごまかしで返したんだなあ。

「人が死んでも技術や生きた証は残り永遠に生き続ける」リリーが「永遠」とは何か、に触れたお話ですね。

すごく優しい物語でした。絶対末満おじさんには書けないTRUMPだな()

 

第三話「求めろ捧げろ待っていろ」作:中屋敷法仁

リリーは旅の道中、繭期の妄想のような現実に出会う。

「この道は引き返した方がいい。クランから脱走した繭期の吸血種がこの辺にいる」と話すヴァンパイアハンター、ライザン。彼は美青年でナルシストだった。道を引き返そうとするリリー。その道中で、またある老婆、マルグリットに出会う。共に引き返そう、と言うが彼女はそれを拒否。彼女をよく見ると至るところに傷があり出血している。そして彼女の手にはナイフ。

「この血の匂いで吸血種を引きつければ、きっとまた彼が助けに来てくれる」そういう彼女の元へ集まる吸血種。そして彼女を助けるライザン。「もう剣は持ちたくない」と話しながら吸血種を殺していくライザン。彼に助けられたいが故どんどん自らを傷つけていくマルグリット。そして最後には自らの心臓にナイフを突き立てる。

「あなたに救って欲しいと言っていたマルグリットはもう死んでしまった。あなたは剣を置くことができる」とリリーは言うが、ライザンにはマルグリット以外にも同様の女性がたくさんいた。ライザンの救いを求めるために自らを傷付ける女性たちのためにライザンは剣を持ち続ける。

 

ひたすらにダリちゃんコーレスやらアンジェリコフィーバーやらが続いているような状態(笑)トンチキすぎる(笑)白石蔵ノ介以外で「エクスタシー」って言う人、存在してるんですね()

と、なるが、深く考えると自らを傷付け救いを求めるのは原初信仰に近いものを感じる。ひとつの宗教ですね、これは。妄信的な人間は恐ろしい。でもリリーにとってはひとつのものに命をかけるほどの情熱が羨ましいんですね。

 

第四話「少女を映す鏡」作:末満健一

リリーはある老婆、アイダに出会い、彼女の屋敷で過ごすこととなる。ある日リリーが目覚めると鏡の中に閉じ込められていた。

アイダは「あなたは私だもの」と言う。彼女は早老症で人の5倍歳をとるため、見た目は75歳だが実は15歳だと言う。だから鏡の中のあなたが私なの、と。

リリーはそれを受け入れ、鏡の中のアイダとして過ごす。リリーとアイダは色々な話をした。アイダは恋に憧れていた。リリーは恋をしたことがあったかどうかも忘れてしまっていた。

ある日、繭期の吸血種の少年が屋敷に忍び込んでくる。「街で見かけたここの人に恋をしたんだ」と。彼は人の心の形が見える、と言う。「街でアイダを一目見た時、こんな綺麗な人は初めて見た、と恋に落ちたのだ」と。恋に憧れていたアイダだったが、少年が向けてくる恋心は強く拒否していた。彼の繭期の幻想だ、向き合うのが怖い、と。

それから3年の時が経ち、アイダは18歳の誕生日を迎えた。その数日後、アイダはリリーを鏡から出した。アイダは越繭し、今までの行動が異常であったこと、リリーは「私」ではなかった、こんな綺麗な子が私なわけがないってわかっていた、と話す。そんなアイダに「私はあなたよ!だってあなたが言ったんじゃない!」とリリーは言う。そして、アイダは疲れて眠ってしまい、そのまま永遠の眠りにつく。

そこに訪ねてくるあの少年。アイダは死んでしまったから心の形はもう見えない、とリリーは言うが少年は「本当に綺麗な人だったんだ」と。リリーと少年はアイダを弔う。

傍観していたシュカが現れる。以前シュカと会ってからもう50年以上経っているのにその姿はあの時のまま変わらず。シュカは「彼女が死んで悲しいという気持ちはあるのか」とリリーに問う。リリーは「わからない」と答える。

「でもこの胸の奥にある感情が悲しいというものなら、私はこれを無くしたりしない」

 

いやもう、、なに???あとギニョル音楽流すのやめてくれ、、、。

リリー、本当に純潔だな、と思わせられる。鏡の中に閉じ込められておきながら、アイダのことを心から想っている。人より早く歳を取り、孤独と見た目への恐れを持っていて、それを「鏡の中の私」とすることで救われていたけど、多分リリーもアイダと過ごす中で自分がとうに忘れてしまった少女の気持ちや恋心を見て救われていたんだろう。歪な形だったけど、お互いがお互いを支えにしていたんでしょうね。

時間は平等ではない。早過ぎる時間も永遠に終わらない時間も、その平等ではない時間の中で2人の少女は同じ時を過ごしていた。

最後、アイダが死んでしまってもう心がないからその形が見れない、ありのままの姿のアイダが少年に見えてしまうが、少年の恋心は変わらず姿形ではなくそのままのアイダが好きだった、っていう描写、鳥肌たった。

ところで50年前と姿が変わらないシュカ。そして第六話のタイトル「枯れゆくウル」。なんとなく想像できましたね。

 

第五話「馬車の日」作: 降田天

雨宿りをしているリリーの元に偶然馬車が通りかかる。馬車にはメープル、その息子ヘーゼル、そして従者のシダーが乗っていた。街まで乗せてもらうことになったリリー。

メープルはヘーゼルをクランへ送るところだと言う。街に着き、彼女らと別れるリリー。

3年後(だった気がする)、リリーが再び同じ場所で雨宿りをしていると偶然馬車が。そこにはまたあの3人が。「以前お会いしたことが?」と聞くが、初めて会った、と。ヘーゼルの性格も以前と違う。違和感を覚えるリリー。その時、土砂崩れが起き、シダーとメープルは様子を見に行く。するとヘーゼルが突然「逃げるぞ。あいつらヤバいんだ」と言い出す。そこへ戻ってくるメープル。何をしているのか、と憤怒しシダーはヘーゼルを撃ち殺す。

すると、メープルは「ヘーゼル?どこに行ったの?」と言い出し、リリーに向かって「ヘーゼル、ここにいたのね」と呼ぶ。

リリーはメープルの息子、ヘーゼルとして生きるようになる。毎年、雨乞い鳥が鳴くとメープルはヘーゼルをクランへ送ろうとする。そして、タイを綺麗に結べているのを見てヘーゼルではないことに気付き、シダーがヘーゼルを撃ち殺す。リリーは不死者なので死なず、同じことを何度も何度も繰り返した。

それを何度も繰り返したのち、リリーも妄想の世界に入ってしまい、メープルが母親であるように接するようになる。ある日、雨乞い鳥が鳴きクランへ行くことになる。メープルがリリーに「クランにはたくさんお友達がいてあなたを待っているわよ」と話す。そこでリリーはこの妄想から目覚める。「私のクランはもうない。私が終わらせてしまったから。」

そしてシダーになぜこんなことを繰り返しているのか問う。メープルにも都合のいい夢を見させ続けているだけだ、と。「夢」という言葉に反応するメープル。シダーがリリーに銃口を向けるが、まるで母が子を守るようにリリーの前に立ち塞がり銃弾を浴びるメープル。

シダーは実はヘーゼルで、昔母にそれは厳しくしつけられ、ある日母を噛みイニシアチブを取ってしまった。そして目の前の自分がヘーゼルではないと思わせ、クランへと逃げた。越繭して帰ると屋敷は荒れ果てており、母親はずっとヘーゼルを探し続けていた。そこで、従者として住み込み母親の面倒を見ながら、クランから逃げ出してきた繭期の少年を連れてきてヘーゼルとする生活を繰り返していた。ヘーゼルと過ごしている母が幸せそうだったから…。

 

ミステリー作家の書くTRUMPしゅごい。

降田さんが名前の花言葉は後から調べたけどその通りだったって仰っていたけど本当にそうでした、、。(メープル:大切な思い出、ヘーゼル:和解、シダー:あなたのために生きる)

何度も撃たれその度に起き上がるリリーの倒れ方、起き上がり方が不死者(クラウスやソフィ)のそれですごかった。

「母と子」ってTRUMPシリーズにはよく出てくるけど、今までのそれとは当てはまらない感じでとても良かった。

 

第六話「枯れゆくウル」作:末満健一

シュカはかつてヴラド機関の人間だった。TRUMPの心の平穏のため、また不死者の研究のため、かつてリリーは凄惨な実験の中にあった。毎日切り刻まれ、すり潰され、焼かれ、それでも彼女は顔色1つ変えず心無い人形のようだった。シュカは実験前にリリーに話しかけるのが習慣となっていた。「君の両親はどんな人だった?」「クランではどう過ごしていた?」「友達は?仲間は?」その問いにリリーが答えることはなかった。

ある日、シュカは研究所の敷地に咲いていたスノウフレークの花をリリーへプレゼントする。その花を見た時リリーは静かに涙を流した。もう心を失くしていたとばかり思っていたシュカは驚き困惑する。花を見て涙を流すほどの心を持っていながら今までの実験を受けていたのか、と。シュカはリリーを逃がすことにする。実験に反対する議員に協力を求め、リリーを研究所から脱出させる。自分の罪は消えないが、少しでもそれを償えるように、ただ彼女が幸せになるように、と。

しかし、逃げ出した先で彼女は幸せになれるのか。彼女の行く末を見守りたい。しかし、永遠に生きる彼女と違い自分には時間は限られている。少しでもその時間を長くするために、あのクランから回収していた「ウル」と呼ばれる薬を持ち出す。ウルは一部の繭期の吸血種にしか効かず、大人では細胞が変異して死んでしまうことが実験でわかっていた。それでも構わずシュカはウルを飲み、耐え難い苦痛を伴って不老の体を得る。

そして100年リリーを見守ってきたが、既にウルは尽き時間を迎える。最後にシュカはリリーに「僕はウルだった」「君にとってはまばたきのような一瞬の時間だっただろうが、自分にとってこの100年はそれこそ永遠だった」と言い、その100年の時間を背負い枯れ木のようになってしまう。

 

「永遠の繭期の終わりに」のメロディで「リリウムの花のように」はどう考えてもアカン。本当にお前は、、、、、、。

ウルを飲んだシュカと、不死者になったリリー。形は違えどウルとソフィですよね。ウルはまたソフィよりも先に逝ってしまう、、。

しかし、「私はソフィじゃない」と「僕はウルだった」が同時に来るの、本当に死ぬ。そしてリリーにとっての「ウル」は絶望だけど、シュカにとっての「ウル」は希望だったのも本当に死ぬ。なんやねん、お前、なんて話書いとんじゃ()

狂ってしまえば楽なのに、リリーは永遠に心を持ち続ける。それはあの時のソフィのようになりたくないから。あとなんとなくだけどシュカが思い出させてくれたスノウの存在もあったのかなあ、と思った。狂った黒い世界で正気を保ち続けているの、本当に強くて美しくて純潔で哀れである。

過去の贖罪を背負い、リリーを見守り続けてきたシュカの最期にリリーが「良かった」と言うの、彼が赦された(というか救われた?)瞬間だったなあ。彼はきっと星に手が届いたんだろう。

 

総括

リリーの永遠の旅とその途中で出会った人たちのお話。LILIUMの後のリリーはどう生きていたのか、リリーはどうしてリリーのままで居続けられたのか。純潔であったが故にLILIUMでのあの最後を迎えてしまったし、純潔であるが故にこの狂った黒い世界で「リリー」を保ち続けている。リリーにとっての希望はまだ全然見えてないんだけど、リリーがリリーのまま気高く生きていることがわかる希望の物語だったのでは。

それにしても、リリー良い人たちと出会ってきているなあ。まあ良い人だけじゃないけど、みんなリリーに「永遠とは何か」「時間とは何か」「執着とは何か」「感情とは何か」色々なことを教えてくれてるんだよね。

リリーが最後まで純潔でありますように。

 

 

 

日和、まだ観てないので観たら書きます。