STELLA

好きが君だけで溢れかえるまで

人は皆もがき苦しみながら「誰か」になる〜メサイア黎明乃刻〜

こんにちはこんばんは。

 

 

 

メサイア黎明観てきました!

ネタバレ含んでますので未見の方はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あらすじ

おまえが、おれを人間にしたんだ
 
軍事協定「ワールドリフォーミング」の撤廃。
情報戦争は終わり、日本政府は公安五係の解体を決定。
雁木十三郎率いる公安七係は、北方連合と手を組み、チャーチの制圧に動く。
散り散りになるサクラ候補生たちへ伝えられた
一嶋からの最後の指令は、
「生きていてください」─
そして
雛森千寿はメサイアである小暮 洵と、
チャーチで対峙する事になる。

 

 

 

ストーリーについて

今回で刻シリーズが終了、脚本演出の毛利さんと西森さんもこの作品を離れると発表されましたが、本当に彼らが始めたことを全て終わらせようとしている印象でした。第2世代の登場から始まり、彼らの卒業、第3世代の登場、その活躍について、その全ての最終回って感じでした。続けようと思えば続けられることだけど、これでメサイアというシリーズは終わりですって言われても納得できる終わり方。最後に護と有賀といつきを映像出演させるのもね。

どこをとっても「終わらせよう」としている感じが強かったですね。

 

OP、EDについて

OP雛森と万夜とレネが3人で戦ってるのなんかとても切なかった。音楽が止まって小暮が現れて戦闘になって。雛森と小暮で対峙してOPが終わるのめちゃくちゃ辛すぎたんだけど、めちゃくちゃ最高だった。常にOPで泣いてしまう…。

EDでは護、有賀、いつきも映像で登場して刻シリーズの終わり感がここでもありましたね。300人を相手に1人で戦う護は端末の淮斗に話しかける。有賀は銃を見ながらいつきもどこかで戦ってるんだろうな、と誰も悲しまない、苦しまない世界のために戦う。いつきは雪が降る中有賀を想いだれも悲しまない、苦しまない世界のために戦う。いつきの「さっみぃなクソ…」と「見つかったかぁ〜…」とその後の横顔がめちゃくちゃすきでびっくりした。あーいつきだなあ、と。

EDで第1ミッションが終わって、また4人で次のミッションに向かって走り出すところで終わるの、やっぱ西森さん演出最高だな、となった。本当に西森さんの本編最後の演出はいつも一瞬なのにハッキリ記憶に残る画なんだよなあ。

 

 

 

万夜とレネと小太郎

こんなスッキリと「3人でメサイア」って形の終止符を打てたのは太陽だった小太郎と第2の太陽になれるレネがいたからなんだろうなあ。全員陰キャの有賀間宮いつきとは大違い…(笑)

自分の中の小太郎が消えていく感覚に苦しむ万夜と万夜の全てを受け入れ家族のようになりたいレネ。ていうかレネぴめちゃくちゃええ奴…。初登場時からこんな良い奴いるわけないから絶対裏があるな!ってなってたけど()実は七係のスパイだったけど万夜に触れてメサイアとして生きていきたいと思うっていうただのめちゃくちゃ良い奴だった…。万夜にはこういう子が合うよね、やっぱ。

レネの「ごめんなあ、万夜。お前のメサイアになってやれなくて」で死ぬほど泣いた。小太郎が万夜の唯一無二の存在でそれを超えることはできないってわかっていながらも、その全てを包み込むレネぴ神では…。最後の最後で「お前らは俺が守ってやる」って言うレネぴも最高だな…。

 

及川と穂波

及川はさぁ、ずっとずっと穂波を信じてて、本当は今もまだ信じてるんだよね。穂波は人を救えるって。穂波が目指す「傷ついた人たちが誰も恨まない、傷つけない世界」をこれからきっと及川が受け継いでいくんだろうな。

罪を償うために自分の命を捧げていた穂波に万夜が「そんなの誰が望んでるの?」って問いかけるシーンすごくすきです。きっとこの言葉は万夜にしか言えなかった。及川も本当は穂波に命なんか捧げて欲しくなくて、ただ生きて償ってまた救って欲しかったんだろうなあ。

 

藤戸とラスール

彼岸花かっけえなオイ。わたしが山崎くんか菊池くんのおたくだったら絶対彼岸花のスタンド花出したいもんね…彼岸花のスタンド花取り扱ってる花屋調べたもんね…おたくじゃないのに…(笑)

ラスールはずっと真生光先生を敬愛していたんだろうなあというのが節々から感じられて、真生光先生が殺される場面はラスールが痛々しく感じた。裏切らなければならない、それはわかってるけど見ていられないっていう感じ。わざわざ銃を握り直したり、先生から目を逸らしたり。なんだか切なかった。先生の最期の「プリーズギブミーチョコレート」もね。

藤戸はメサイアに縛られず単独で自分の力だけを信じてるのが強さであり弱さだったなあ。

 

ガラ

今回ガラめちゃくちゃかっこいいな…。しかしなぜボスホートはみんなポエムを言いたがるのか…()

「祖国のために」という揺るがない信念で突き進むガラは本当にかっこよかったです。

 

 

雛森と小暮と園

ッハーーーーーーーなんなんだこの三角関係。小暮は記憶を取り戻すけど、使い捨てのクローンを作った一嶋、チャーチ、ひいては雛森への強い憎悪を抱き雛森を殺し、五係を潰し、「一嶋のクローンではない本当の自分自身」になろうとする。そんな小暮を雛森は必死に命をかけて救おうとするけど小暮には届かず。そんな中で園が北方への潜入を終えて帰ってくる。また背中を守り守られながら戦う喜びに触れてしまった雛森と小暮との対峙。

そりゃーーーーさーーーーーじゅん嫉妬しちゃうじゃん。「あいつを救えなかったけど、お前だけは救いたい」とか色々言ってたのに目の前で元メサイアと楽しそうに戦う雛森見ちゃったらさーーー嫉妬するじゃん。雛森、顔は良いけど頭は悪い(やめろ)。というか元から園に洗脳されてたんだろうな。園がいないと生きていけないように少しずつ蝕まれていたんだろう。雛森はとても弱かった。今までは飄々としていたけど、それは自分の弱さを、ユキを失った苦しみを隠すための仮面だった。仮面を剥がせる相手がいれば良かったんだろうけど、メサイアである小暮も弱くて、小暮を支えなきゃと思ってる内にどんどん仮面が厚くなって、仮面が厚くなる内にもうどうしようもなくなってて。小暮を自分が撃ち殺したことで仮面も全部剥がれてしまって無になってしまった。そこをまた園に付け入られ…って感じですね。

園は自分では無意識なのかもしれないけど支配することでしか絆を、愛を感じることが出来なかったんだろう。園と雛森メサイアだった頃の話は描かれていないけど、その時もきっと園は雛森を支配していたんだろうな。雛森が園に「メサイアってなんなんだ」って問いかけた時、園は答えなかったんじゃなくて答えられなかったのでは。きっと園も「本当のメサイア」が何なのかはわからなかったんだろう。

雛森に撃たれた小暮は七係によって蘇生され、その中で雛森は自分を救ってくれたことに気付き、そこから雛森を取り戻すために翻弄する。自分を作った一嶋とも対峙する。実際は一嶋が北方に囚われている時にフォークス機関が一嶋の細胞を使って作ったんだけども。一嶋は小暮が自分のクローンだと知って助けるために五係に入れたのかな。「いつまで駄々を捏ねているんですか」は完全にパパでした…。「俺はお前と違う」「人は皆もがき苦しみながら誰かになっていく」クローンだからどうこう、ではなく最初から一嶋は小暮を1人の人間として見ていたんだろう。

「お前のおかげで俺は俺だと気付いた」「お前が俺を救ってくれた。だから次は俺がお前を救う」「お前が俺に人間だと気付かせてくれたのに、今度はお前が人形になってどうするんだ」小暮の必死の言葉を聞く雛森の表情が、雛森が人間になっていく姿がとても良かった。支配という愛が全てだった雛森がそうではない愛を知ったんだなあ。

でも小暮と雛森はどんな世界を作りたいんだろう。まぁ万夜レネにも言えることなんだけど、やっぱり4人ともまだ弱くて、信念は互いのために、という感じなので今後の成長も見ていきたいんだけどなあ。

 

「本当のメサイア

本当のメサイアってなんなんだろうか。互いに背中を、命を預けられる関係っていうだけではなく。やっぱり心から対等に求め合い与え合い全てを受け入れる関係なんだろうなあ。雛森小暮はお互いがお互いを人間に戻して、お互いがお互いを救ったから本当のメサイアになれたんだろうか。園は支配という形しか取れなかったからメサイアになれなかったんだろうか。彼らの言う「本当のメサイア」が本当は何を指すのかなんてわからないけど黎明を迎えた彼らがまた観れるといいなあ。

 

 

色々思ったこと箇条書き

・やっぱネタ切れなんだろうな感が否めない…。北方の操り人形になったじゅんを雛森が救う話かと思いきや、元メサイアの操り人形になった雛森をじゅんが救う話だったのは、完全に悠久の有賀といつきのそれだし…。

雛森小暮vs園のシーン。小暮が自分の銃を蹴って雛森に渡して雛森が二丁拳銃したあと小暮に返すのかっこよすぎて死んだ

・OPでメサイアについて銃(園の銃?)に問いかける雛森とEDで銃(これも園の銃だよね?)を見つめる雛森の手にそっと手を重ねる小暮の対比が美しい。雛森は本当はめちゃくちゃ弱い人間だからまだ園のこと捨てきれない部分があって、これからも不安定になるかもしれないけど、それごと全部受け止めている小暮がめちゃくちゃかっこいい。

・コードエッジかな?で、雛森のこと「チャーチのシステムが服着て歩いてるみたい」って表現があったけど、なるほどそういうことか。

雛森の涙が本当に本当に美しすぎて芸術

・雁木さんがめちゃくちゃ良いキャラで大好きなんだけど、小暮を蘇生させたあと小暮が「俺は自分のメサイアに撃たれた」って言った時に「それは自分で望んだんじゃないの?」って言うの人生の深みすぎて感動した。

・ガラvsラスールの閉鎖都市出身同士の戦いがすごく美しかった。お互い祖国に対して思うことは同じで、方法が違ったから立場が違ってて、最後は2人とも祖国のために、となるの良いな。絶対に曲がらないガラの信念すごい。あと割と常に冷静でいたラスールがガラとの戦いの時は取り乱す、というか心がザワザワしているような感じがして、ラスールにもちゃんと祖国を想う気持ちがあるんだな、と思った。

・小太郎の背負い投げを万夜がやってるのエモエモのエモすぎる。しかもここはGロッソ。

・最後サクラ候補生4人が百瀬のスリッパで叩かれるところ雛森めちゃくちゃ笑顔で逃げてて超可愛い。小暮が叩かれて「なんで!?」ってなるの見ると帰ってきたんだなあって安心する。

・有賀もピーチ姫だったし、きっと雛森もピーチ姫。今回は百瀬もピーチ姫(意味が違う)

・初日カテコで一慶さんが「メサイアスーツ着れてカテコに立てて良かったな!」って言った後のしんちくんの「うんっ♡♡」が可愛すぎた

・2日目マチネのカテコで一慶さんたちが「よっ!カレージン!」ってひたすらイジってんのオモロだった。ラスール・ミハイロヴィッチ・カレージン一生覚えられんと思ってたけどあれで覚えたわ()

・東京公演3公演しか観てないんだけど、どんどん熱量があがっていっててこれ凱旋楽になったら沸騰してるんじゃないか

・凱旋までに刻シリーズ見返したい…(いつも同じことを言っている)

ゲネプロ動画がきてしまったなあ、、

『メサイア-黎明乃刻-』公開ゲネプロ丨エンタステージ - YouTube

 

 

 

 

 

 

うん、でもやっぱり「終わり」を感じる黎明乃刻でした。ひなじゅんのサクラスーツも、まよれねのサクラスーツも見たいよ……………。

 

 

 

 

基本Twitter回答ですが、何かありましたら。

cさんのお題箱