STELLA

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ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ

こんにちはこんばんは。

 

 

 

「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」前楽観てきました。今更ながら感想を。

 

 

 

ハムレット」の登場人物ながらも、端役で最終的には「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」の一文で終わってしまう2人の物語。いわゆるスピンオフですね。「ハムレット」を知らないとなかなか理解しづらい部分もあったかもしれない。

最初から最後まで、ひたすら会話劇。ローゼンクランツとギルデンスターンの掛け合い。台詞量が膨大すぎてすごい。そして2人はほとんどずっと舞台上にいる。本当にずっといてずっと喋っている。ただただすごい。

 

 

ローゼンクランツとギルデンスターン

2人はある日国王に呼び出され、ハムレットが狂ってしまった理由を探ってくれと頼まれる。2人はなんとか任務を遂行しようとするが、自分たちが巻き込まれた理由も、何をしていいのかも全くわからないまま話は勝手に進んでいく。そして最後に待ち受けているのは死。

「役」を与えられて、葛藤して、ただ死ぬまでの物語。

 

演出について

開演前、舞台上でスタッフが掃除していたり小道具の準備をしていたり。きっとその時点でこの話はもう始まっていた。そしてスタッフがレンガ柄の大きな板を片付けると、その裏からローゼンクランツとギルデンスターンが出てきて、静かに始まる。舞台によくある暗転して〜の始まりではなく、客電も着いたままいつの間にかローゼンクランツとギルデンスターンはそこにいた。「舞台」というより、自分たち観客もこの「物語」の一員であるような。劇場全体が「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」の舞台だったのかもしれない。突然始まって、しかも最初はローゼンクランツとギルデンスターンの2人がコインの裏表で賭けているだけ。なぜそこに2人がいたのか、何のためにそこにいたのか、彼らがどこから来たのか、観客にも、そして彼らもそれがわからない。2人の置かれている状況がまるでわからなくて、それは彼らもそうで。観客自身がローゼンクランツとギルデンスターンだったのかもしれない。

 

ハムレット

ローゼンクランツとギルデンスターンの混乱と葛藤の一方で、本家ハムレット(?)のストーリーもどんどん進んでいきます。林遣都さんのハムレットめちゃくちゃ良かったです。のらりくらりとしながらも策士な感じが。

 

結末

ローゼンクランツとギルデンスターンは死にます。彼らはなぜ自分たちが死ななければならないのかわからないまま。殺されるシーンはなく、「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」の一言のみ。そしてそれは同時にハムレットの死も意味する。スピンオフの主役のはずなのに、結局本家と同じ最後を辿る(一言で終わってしまう)2人。本当に不条理で物悲しい運命ですよね。

 

安西慎太郎くん

突然どうしたって感じですけど(笑)安西くんのおたくの友達とご一緒したので安西くん視点でも。今回初めて生でちゃんと安西くん観ました。映像でしか観たことなかったので。オフィーリアとホレーシオの2役。オフィーリアは普通にめちゃくちゃ可愛かったし、ホレーシオはめちゃくちゃかっこよかったし、多分言われなかったら同一人物だって気付かなかったかもしれない…。オフィーリアもホレーシオも出番自体は少ないけど、すごく存在感放ってました。わたしが意識して観てただけかもだけど(笑)安西くんは今まで、こう、幸薄いというか…可哀想というか…()そういう儚い系の演技しか観てなかったので、ホレーシオすごく良かったです。オフィーリアは今までのあれと近い部分はあるけども。安西くんのオフィーリアが入水自殺するのもちょっと観たかった感はある。

 

最後に

原作は戯曲でかなり難解らしい*1んですが、全体的にすごくわかりやすくまとめられてました。わかりづらい部分ももちろんあるんだけどね。作り方とか新しくて面白いところが多かったし、観て良かったです。

 

 

 

 

 

 

 

 

最後にロズギル全然関係ない話題ですけど、はてなブログ若手俳優関係グループ、この記事をもって全部抜けます。どこのグループにも参加しないでひっそりやってくので今後も読みたい方とかいらっしゃいましたら読者登録やブクマ等して頂ければ。理由はまぁ抜けたあとにでもゆっくり書くかもしれません。それでは。

*1:原作未読のため詳細は不明