舞台「メサイア -悠久乃刻-」
こんにちはこんばんは。
メサイア観てきました。
以下ネタバレありますので畳みます。
まず、有賀加々美メサイア卒業おめでとうございます。悠久の刻の中で出会った彼ら。
悠久【ゆうきゅう】とは
果てしなく長く続くこと。長く久しいこと。また、そのさま。
サクラ候補生とは戸籍も持たず国から抹消された存在。過去に大きな絶望を抱え一度全てを失った存在。
今までのサクラ候補生達は言葉の通り、過去で全てを失い絶望を背負ってチャーチに来た。そしてその絶望を乗り越えてサクラとなった、有賀、加々美も例外ではないはずだった。そう思っていた。思っていたけど、彼らは今でも絶望を抱え続けている。絶望を抱えたまま、その中での唯一の希望のみを支えにサクラになった。もっとも「サクラ」らしいメサイアだと思った。
■有賀と加々美
あらすじが発表された時、誰もが「加々美がチップの摘出手術を受け、有賀のことを忘れてしまう」んだと思ったであろう。わたしもそうだった。まさか有賀が過去の一部の記憶を失っていた上に、その記憶と引き換えにサクラ候補生として過ごした記憶を無くしてしまうなんて…さすが斜め上をいくメサイア。
ハーフアップくずおじ、もといポニーテールくずおじチェーカーが加々美のことを「依存性パーソナリティ障害」*1だと言う。言われてみると確かに、と思う。チップの摘出手術のこともだし、きっと加々美はずっと自分が間宮の代わりにならなければいけないと思ってきたんだと思う。だからバイオリンを練習した。間宮の代わりになるために。間宮を失った有賀に、間宮じゃないからと捨てられないように。
でも最終的に有賀を取り戻したのは間宮のバイオリンではなく、加々美自身の言葉だった。そこは最高だな、と思った。バイオリン取り出してきたのを見て、まだ間宮引きずるのかよ、と正直思った。最初に有賀に生きる意味を見出させたのは間宮だったかもしれないけど、そこから生きる希望を見出させたのは加々美だったんだろう。もしも、間宮があの時裏切っていなくて、普通に有賀とメサイアとして卒業ミッションまで進んでいたとしたら。きっと有賀はあんなにも争いのない世界を望むことにはならなかったのだろう。
有賀と加々美だったからこそ、絶望を抱いたままでも希望を見つけ出せたんだろう。
■サクラ候補生
メサイア組み合わせは想像通り。御池柚木メサイア、それに小暮雛森メサイア。
御神体(御池)を殺したい柚木*2と、殺されたい御池。唯一お互いを救えるメサイアだけど、殺したいし殺されたい。なんという関係なんだ…。柚木を庇って撃たれた御池を介抱する柚木を見て、元の心とは裏腹に、メサイアとしての関係性を無意識に築いていく感じ良いなあと思った。今後柚木が御池の過去を知った時どうなるのか。
小暮は一体何者なんだ。彼は自身のことを知らない。一嶋に「あなたは私の父か」と問うが、「あなたは私自身です」と返される。純粋に受け取るとしたらクローンなのだろうか。「私の命は貴方のおもちゃじゃない」「私が死んでもまた代わりはいくらでも出てくる」*3の言葉からもその節は感じられる。一嶋への復讐のためサクラ候補生として復帰した雛森と、一嶋のクローンである小暮。このメサイアもまたなんという関係なんだ…。
第三世代メサイアもまた波乱が待っていそうですね…。
■サリュートとスーク
これは完全に三栖と周…。元々敵として登場しながらも、自らの正義を貫くためサクラとも協力するってそれなんていう三栖と周…。
サリュートが「ぼく」「きみ」って言うの可愛いなって思います(唐突)
■解釈違い
鋼あたりからなんとなく思ってはいたことなんですけど、公式と解釈違いというかそこをそうする必要ある…?みたいな納得のいかない部分がちょこちょこあります。手放しで最高だった!!とは言えない。何がどうって具体的に言えない違和感もあるし、なんというか段々こんな苦しい話書いて必要以上にもがき苦しませてる俺らすごいだろ、みたいなそんな感じもたまに感じる。まぁそれは言い過ぎかもしれないけど。でもどんどんただ苦しませる、っていう展開になってきていて何とも言えない…。
悠久でいうと、明らかに展開が追いついていない。2時間10分にあの話をまとめるのは難しいのでは。後半の駆け足展開感が否めないし、もっと掘り下げるべきところはあったのでは。
そして超都合の良いネクロマンサー。ていうかネクロマンサーが無人機の爆弾投下を止めるとか余裕でできるはずでは…。そこは触れちゃいけないのか…(笑)
なんとなーく徐々に、メサイアとの解釈違いを感じるようになってきてます。
■まとめ
悠久乃刻を一言で言うと「エモい」。非常にエモいです。有賀加々美も、第三世代メサイアも、サリュートスークも、シンも、チェーカーも、一嶋さんも、みんなエモい。
■個人的に
メサイアで推しを降りました。降りようと思って観に行ってはいたんだけど、宣言通り降りました。しかし想定外で新たに推しを見つけてしまいました(笑)その話はまた今度、できたらします。